June 27, 2008

Overground broadcasting・・・vol1




2005年・・・今から3年前にチャンピョンビジョンズのS氏より“天才と呼ばれてる人のスケートDVDなので是非!” という作品があった・・・

そのタイトルは“BEHIND THE BROAD”・・・そう 今回Overground broadcastingを世に送り出した森田貴宏の作品で、S氏がそこまで言うなら・・・と取り敢えず何本かオーダーしたのだった・・・


でも 最初に見たときは、えっ?! コレがスケートのビデオなの?! と 正直 おもしろいという感情より先に“返品してぇ〜”っていう気持ちが生まれたのを今でもハッキリ覚えてる・・・理解不能な商品を面白いと偽って売るという行為は、俺のやり方じゃないし、人にオススメできないのに仕入れても意味ないし、余裕無いし・・・


その後 あまりその作品をじっくり見る事は無く、たまに店で適当に流す程度だった・・・



それから 少し時間が経ち、店でBEHIND THE BROADを何度か流しているうちに幾つかの疑問が俺の頭に浮かんだ・・・

“なんでこの人は天才って呼ばれてるんだろう・・・”
“ナニがS氏にそこまで言わせるんだろう・・・”
“この意味不明な映像はなんなんだろう・・・”
“日本の映像作家100人に選ばれたのは何故なんだろう・・・”
“この作品でナニを表現したいんだろう・・・”





 映画や音楽でもそうだが、例えば100人の人が居て全員が絶賛する作品なんてありゃしない・・・だから“BEHIND THE BROAD”が俺にとって意味不明な作品でもいいじゃねーか! と自分の中で消化しようと思っていたんだが、上記の疑問が気になって何度か見てるうちに、 具体的に言ってみろと言われると困るけど、いつの間にか これは凄く面白いスケートのDVDとして見れるようになっていった(ま スケートというか表に出てきていない裏の文化を表現している作品と言ったほうがいいのかな?!)



 

 その後2006年に“Underground broadcasting”が発売される・・・


BEHIND THE BROAD”がもの凄く面白く感じるようになった俺にとってコレを見たときには、チャンピョンのS氏が森田氏を絶賛する理由が自分にもようやく理解出来たような気がした・・・

というか Overgroundを出すためにUndergroundを作ったという話も聞いて、この人の脳内のパラレルワールドはどんな世界が広がっているのだろうと驚かされたのも覚えている・・・

別に あるライダーやトリックをじっくり研究しながら見れるような作風じゃない・・・次々に映し出される無数のトリックのカット、多くのライダー、メッセージ性の強いサブミナルな映像と時間が過ぎていくのを忘れてしまう音楽 そして目の前で繰り広げられてるようなカメラアングルとスピード感!  

気がつくと画面に映し出されるイリュージョンな世界に見入ってしまう自分がいる・・・


特に印象深かったのは森田貴宏というフィルターを通して映し出される丸山 晋太郎だ・・・

それは過去の自分の見てきた丸山 晋太郎とは明らかに違っていて、それまでの無骨なカッコ良さも好きだったが、空襲警報からはじまるスピード感溢れるそのパートにゼロ戦を感じて鳥肌がたった・・・



次回につづく・・・